■ 音風景16
時空を制御する
=サロンコンサート=
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縁あって市内のバーで音楽を聴いた。 10人入るか入らないかのバーにピアノがあって、 ピアノと、フルート、チェロの音楽会、 内容的にはプロの音楽会で贅沢に聴かせていただいた。 フルートというと、金属感を感じるような印象もあって、 自分にとってはアイリッシュフルートを除くと ちょっと苦手イメージの楽器だった。 癒しの音がする&お嬢様の印象、とかいう世間様の評価も、 お嬢様は否定しないが、癒しは「ほんと?」という印象だった。 まず、音の柔らかさと、丁寧さに打たれた。 導入から、これは良い空間に入れていただいた、という感じ。 風薫る深き祈りの音はじめ 相当な高度に思える曲も交えて、ピアノの丁寧さとフルートの木の香りに引き込まれた。 フルートや木霊(もくれい)おわすか若葉かな ピアノの演奏に、また、催眠効果のように魅かれた。 どれだけの精神力があったら、このような曲をこれだけ響かせることができるのだろう、 一曲を通して空気が作られていく。 ゆっくりと、空気というか「時空間」が作られていく音楽。 終わったときに夢から戻りたくない想いって久しぶりのような。 ピアノてふ玉手箱より色の種々 土砂降りの中の帰り道の気持ちよさ。 23.05.09 サロン・ド・チップ