■ 音風景10
BESIDEコンサートにて
=自分探しの・・・=
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ご縁あって、フォークソンググループ(という区分けをしていいかわからないが) BESIDEの第4回目のコンサートを聞かせて頂いた。 こちらのグループは薄縁をたぐり寄せるような形で、第1回目を聞かせて頂いてお り、今回も偶然に近く開催を知り、聞かせて頂いた。 アコースティックギターを使ったフォークソングという形態がベースの前回から、 その音楽の歴史の変遷をたどるようにキーボード・フルート・ドラム・バイオリン、 と音の種類も厚みも増え、演奏もより洗練されたものを聞きながら、音の歴史を想っ た。 この方々は元々は、(自分の経験したような形態とは違うという意味で)はやりの 「ゴスペル音楽教室」に集った方々とのこと。歌にてはうらやましいくらい皆さんの 声が出る。ハーモニーも嫉妬するくらい。演奏も、それぞれ皆さんいろいろな歴史を お持ちだろう。短期でメンバーが増え、指向を整えながら、今、この音がある。 その間に、いくつ取捨があっただろうかと思う。 音楽会は良い「乗り」をしながら楽しく続く。皆さん、音楽が好きで、良い仲間が いて、その仲間が増殖しているのだろう・・・また、客席も良い。ここにも嫉妬を覚 える。で、自分はと言うと、例によってとんちんかんな想いに入っている。 世の中には「自分探し」というような言葉があるらしい。自分にはなんのことやら よくわからぬ。珍しい風物、平時とは違うところにある一時身を置いて、自分の可能 性とかを探すこと、だろうか。 妙に、ここにいる自分は「今」自分探し状態。自分の音を見つけ、自分の可能性と 不可能を見つめたりしている。 ここにはどう考えても自分あたりにはできない音楽もあるが、その音楽があった時 代に自分もその時間を共有したらしい音楽もありそう。また、別の視点からは、自分 が思っているより自分の作ることのできるものは意外にないものだ、などと。 自分を鍛えようとするに、特別な修行などを求めなくとも、まず、自分を当たり前 の場所において日常を普通に過ごす(つとめる)ことが、つまりは鍛えること、とも 聞いたことがある。 「特別」を作ってあげなくても、見つかるものは見つかるし、見つからないことは 見つからないのではないか・・・ 自分は何がしたくて、何ができるのだろう。不可能だらけの中にもがきながら。 併行して想う。 もしかしたら、「今」がその特別な「自分探し」とやらの時か。 自分ももう少しはがんばれそうに思う・・・ 何か作ってみたいね。 05.02