■ 七面山の冬
冬の印象2
- 冬 雪があれば冬、となってしまうが、
- 殊更に冬・・・



参道は深く、冬
=降雪=




降りしきる雪
下山時の無事を気遣っていただき、送っていただける喜び
=登山隊の下山=

敬慎院を背に
=晴れ=




雪のないところに住んでいるから、珍しくてしょうがないのか?
そうかもしれない・・・と思いつつ
=祈り=






=初七面山=
登山口
凍て滝や手の平を置き浄めとす
唱題を御身に纏ひ山眠る
登山
寒行や法の太鼓に押され行く
老木や寒風に上ぐ軋み声
岩を噛むアイゼンの爪硬き
凍雲や足下に我の歩む道
凍土より千枚旗の地涌めく
門松や荒縄留めの松一枝
参籠
冬廊下疾き呼び声の法太鼓
冬風や祈りの声の波状なる
囲炉裏端神酒の貴き一つ椀
撮影
凍て星や露光時間の秤とす
一人の石像となる寒晒し
注連縄の幣を従へ風の舞ひ
寒茜刻一刻をきざみ撮る
来迎や雪原影と光でき
下山
雪上に我が影を追ひ山の道
杖先を雪中深く遊ばせり
高きへとリス駆け上がる春よ来い
言葉なき松納めを背に山降りる
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H14年 俳誌「甘藍」提出
箸にも棒にもかからず完没でした(苦笑)